音楽に乗せて体を動かし、自分の感情を表現していくダンス!
その魅力にハマり、日々、レッスンに励んでいる方が世界中に沢山いますが、きちんと習おうとするとそれなりに訓練が必要です。
ダンスが上手くなるためには、強くしなやかな体作りと技術を磨いていくことも重要ですが、振り覚えの早さもとても大切になってきます。
早く覚えられる分、残りの稽古時間は体の使い方をより意識しながら動く、音楽と振りの心情を考え自分なりに表現して踊るといったことに当てられるので、上達のスピードが変わってくるからです。
しかし、習い始めたばかりのことやダンスの難易度が上がってくるにつれて、振りを追うだけでも精一杯になってしまうという方は多いと思います。
このブログでは、振り覚えを早くするための実践方法を筆者の経験も元にしながら詳しく紹介していきます。
まずは、先生と自分が鏡で見える位置に立つ!
初心者の方や振り覚えに自信がない方にとても多いのが、レッスンの際に稽古場の隅っこや後ろの方に隠れてしまうという点です。
振りを覚えるには、まずしっかり動きを見て真似る必要があります。
先生の動きがよく見えず、自分の動きもどうなっているのか分からなければ動きの違いに気づくことは出来ません。
周りが上手な方ばかりだと、気後れしする気持ちが出てきてしまうのは仕方がないこと。
けれど、振り付けを早く覚えられる様になりたい、上達の速度を今よりも上げたいのであれば、先生だけでなく自分がしっかり鏡で見える立ち位置で練習することが大切になってきます。
お稽古場によっては、長く通われている方達でレッスン時の立ち位置が何となく決まってしまっている場合もあるかもしれませんが、同じお金を払って受けにきているのであまり気にしなくても大丈夫です!
ですが、自分だけではなく近くにいる方とお互いがなるべく鏡に見えるよう立つ、夢中になりすぎて他の方と衝突してしまうといったことがないように周囲への配慮は忘れない様に心がけましょう。
稀にですが、鏡が見やすい位置に立とうとすると、長年通われている生徒さんの中には「自分がいつも立っている位置なので別のところに移動してください」とおっしゃってくる方がいたりします。
(筆者は、2回ほど経験があります・・・)
滅多にないことですが、もし、そういった方がいた場合はダンス講師の方や受付に相談しましょう!
集中する!!
どれだけ集中できるかによっても、振り覚えの早さは変わってきます。
まだ覚えきれていないのに、どんどん先に進んでしまった。
動きが理解できないところが気になってしまい、続きの振りが頭に入ってこない。
そもそも、何をやっているのか分からず体も反応できない。
この他、さまざまな理由で集中しきれていないことも沢山あると思います。
しかし、余計な雑念は阻害を生みだけです。
集中できていないと自分が感じている様であれば、自分に意識を向ける練習を日頃からしていきましょう。
1日の中で1分だけでもいいので、目を閉じゆっくり深呼吸して自分の呼吸に意識を向ける癖をつけるだけでも、集中力はアップします。
筆者の場合は、万年、寝不足のせいか瞑想しようとすると逆にあくびばかり出たりして眠たくなってしまうので、レッスンが始まる前のストレッチや基礎トレーニングが終わった後のちょっとした休憩中に、目を閉じて深呼吸を数回してから振り覚えに入る様にしています。
足のステップを覚え、重心移動を意識する
「振りを頑張って覚えるぞ!」と意気込んでも、足、手、上体の使い方まで一気に覚え様とするのは大変な作業です。
特にダンスは重心移動が非常に多いので、軸になる足で体の方向を素早く変えていく必要があります。
まずは、足の動きをよく見てステップごとの重心移動を意識しながら動く様にしてみましょう。
体を右に捻ったら勝手に反対側に戻したくなるように、体重の掛け方によって次に動きたい方向が段々と掴めてきます。
ある程度動きに慣れている方は簡単に感じるかもしれませんが、ステップが複雑になってきたり、いつもと違った講師の方のレッスンになると、教え方もガラッと変わって今までやってきた覚え方が通用しないこともあるので、ぜひ意識する様にしてみてください。
動きに自分なりの言葉をつける
ほとんどの方はカウントを口で言いながら動きを覚えていくことが多いと思いますが、どうしても動きが頭に入らない時は動きの自分なりの言葉をつけるのも一つの手です。
特に入門や初級クラスでは、指導者側はカウントだけでなく動きをイメージさせやすくするために、分かりやすい言葉をつけて説明してくれます。
例えば、左右に移動するステップを「右にチョン!左にチョン!と指導者が説明したら、その言葉を口ずさみながら動いて覚えていくという具合です。
また、中級以上になると指導者側もあまり細かい説明はしなくなってきます。
中には、カウントが取りながら説明するのが得意ではない指導者や、カウントを数えること自体好きではない指導者の方もおり、そのような先生方は曲や間の取り方などを感覚的な言葉で表現されることが多いため、カウントを取りながら覚えるという行為自体が使えなくなってくるのです。
今ひとつピンと来ない方は、全ての振り付けの説明が「うんうんうんうん」「たっ!らーん!」「シャッシャッ!」「後ろ、前、切られてグサッ!」というような独特な表現の言い回しで行われると思っておいてください。
単語は何でも良いので、直感的に自分の中で動きと言葉が連動するようなものをつけてみましょう。
パラパラ漫画のように1つのコマで覚えていく
筆者が、以前よりも振り覚えに変化が出てきたことを自覚した際、今までと何が違うのかを考えて気づいたことがあります。
それは、振りの1つ1つがパラパラ漫画のコマの様に頭の中に記憶されていたことです。
別の言い方に換えるなら、振りの動きをカメラのシャッターで連続撮影する、あるいは昔の映画のフィルムの様にして覚えていく感覚になります。
ある程度、動きに慣れてきた頃は、鏡越しで先生や振り覚えが早い他の生徒さんを見ながら付いていく状態だったのですが、当時、指導していただいていた先生から鏡を見て踊ることを禁止されてしまいました。
鏡の自分ばかりに気を囚われていては、身体にも音楽にもしっかり意識が行き渡らず、動きも表現も小さくなってしまうという理由からです。
慣れないうちはとても不安で、鏡や他の方をチラ見する度に怒られましたが、少しずつ慣れてくると動きながら先生の1つ1つの動きの形がパラパラとページを捲る様な感覚で出てくる様になりました。
その事に気づいてからは意識的に漫画のコマ(あるいは連続写真や映画のフィルム)の様に覚えることを意識して行く様にしたところ、振り覚えが格段に早くなっていったので、カウントではなく言葉の表現だけで振り付けをされる先生のレッスンでは効果大です。
全体の動きの流れを大雑把に覚える
振り付けが全部入ってこなかったとしても、「ここの動きはゆっくり」「この音で素早く移動!」というように、音楽と動きの流れを大雑把に覚えていくと体に入りやすくなります。
特に移動が多い振りは、流れを掴んでいないと他の方と衝突してしまう可能性もあるため、できる限り覚えるようにした方が安全です。
まずは、全体の流れを何となくでいいので掴み、その中で特徴に残った動きを意識的に行うようにしていきましょう。
リズムや抑揚を意識する
ダンスも音楽も、一定のリズムが常に続くことはほとんどありません。
滑らかな動き、一瞬止まる部分、余韻を残すなど、動きの抑揚や間の取り方などをよく見てできそうな部分を真似していきましょう。
全体の動きの流れを大雑把に覚えるのと同時に、リズムや抑揚を意識して動くようにしていくと周囲との調和も生まれてきます。
振り付けの途中が抜けてしまう時はどうすればいい?
筆者も未だに振りの途中が抜けてしまうことがあるのですが、振り入れの際はある程度の所で動きを区切りながら説明されていくため、1つ前に覚えた振り付けを忘れてしまいがちです。
この様な状態に陥ってしまった場合は、抜けてしまう振り付けの前後を何度も復習して体に覚え込ませていきましょう。
また、前後の動きに何か言葉をつけるのも効果的です。
振り付けが覚えられていないけど他の人の踊りを見て勉強した方がいいの?
これは指導される方の考え方や個人差もあるので、一概にどちらが良いということは言えません。
ただ、筆者個人の考えとしては動きが覚えられない状態で見て勉強するよりも、まず動きを体の中にある程度入れてから他の方の動きを見ていく方が勉強になります。
この部分はあの人の動きがとても素敵だった、今の間の取り方はこの人のタイミングがとても良かったから自分も真似してやってみよう!
この様な具合に、振り付けの把握ができていた方が意識して他の方の動きを見ることに集中できます。
ただし、他のグループの方が踊っている際に「一緒に振りを追わず見て勉強しなさい!」と指導者の先生から言われた場合は大人しく脳みそをフル回転させて見ますが、あまり上手くいった試しがありません。
まとめ
ご紹介した中でもうすでに実践されているものもあれば、そうでないものもあったかと思います。
どの様な方法が覚えやすいかは1人1人違うので、合う合わないといったものもあります。
けれど、何事も初めから上手くできることはありません。
何度も意識して繰り返していく事により、脳や体の速度は確実に上がってくるので、根気よくチャレンジしていきましょう。
コメント